マイバッハを見た。さわった。

車好きの人ならその名前くらいは聞いたことがあるだろう。

往年の超高級車が現代に蘇った。

確か、前々回の東京モーターショーでそのコンセプトカーが展示されたのが最初だと思う。あまりに前衛的なデザインとその大きさに会場でしばし立ち止まってしまったのを今でも覚えている。そのコンセプトカーをデザインしたデザイナーさんは今では三菱自動車の取締役として日本にいる。映画「ハンニバル」の原作にも、レクター博士が乗る車として名前が出てくる。もっとも、映画版にはそのシーンはないのだが。

ダイムラー・クライスラーでは、この車は同社のＳクラスのさらに上のモデルとして、ロールス以上の、史上最高級の車として販売している。現行車はショーモデルと違って、全長でだいぶ短くなったようだ。それと前衛的なデザインがそぎ落とされて町中でもそれほど「浮く」車ではなくなったと思う。

東京では唯一、六本木アークヒルズの近くにshowroomがあるのだが、そこで車を見られるかと思ったら大間違い。そのshowroomにはいるのには予約制なのだ。誰もが気軽によれる、触れる車ではない、ということ。ま、４０００万前後の金額だから、ね。

もちろん、僕もそこに入ったのは初めてだし、車に触ったのも初めて。

外装の塗装の質感、プロジェクターランプの中にもマイバッハのイニシャルが刻んであるとか、シートの裏までしっかり内張がされているとか、今まで僕が見た車の中では、もちろん最高。驚いたのは、こんな車なのに、リアシートにはISOFIX規格のチャイルドシートが付けられるようになっていたという点。これには思わず笑ってしまった。さすがはダイムラー。これに乗る子供っていったい・・